5月に入り日中の気温もぐんぐんと温かくなる日が増えてきましたね。
だんだんとダイビングをはじめ、マリンスポーツをする人も増えてくるころだと思います。
本日はお問合せの中でも多い、ライセンス取得についてです。
目次
ダイビングやってみたいけど・・・
まず、ダイビングをやってみたいという方は2通りのダイビングの方法があります。
1つは体験ダイビング。
主に、リゾート地(海外や沖縄等)で行うことが多いですが、伊豆など近場でも可能です。
以前から興味があったけ旅行地ついでにやってみよう!
的な感覚で楽しむことが可能です。
殆どの場合は半日程度の拘束時間で楽しむ事が可能です。
2つ目はダイビングライセンスの取得。
ダイビングライセンスを取得すると、Cカードというものを発行する事ができます。
このCカードは運転免許でいう免許証みたいなものですが、運転免許と違い一度取得してしまえば、更新がありません。
また受講した団体にもよりますが(団体については後程)日本国内だけではなく、海外でもダイビングを楽しむことが可能になります。
体験ダイバーとライセンス取得ダイバーの違い
まず体験ダイビングでは、来店したその日に最低限の注意事項やレッスン等を行い、その後実際にダイビングを楽しみます。
器材の操作などは行わず同行しているインストラクターが行います。
また基本的にはインストラクターが手を引っ張って泳いだりすることが多いです。
そして潜ることができる水深や時間等も通常のダイビングより浅く、短くなっております。
つまりインストラクターにすべの操作等をお任せして、海の中を少し覗いて遊んでみようというのが体験ダイビングです。
なので何度も体験ダイビングを行ったからと言っても永久にライセンスを取得することはできませんし、
毎回同じ説明を受ける必要があります。
ライセンスを取得したダイバーは体験ダイバーと違い、ご自分で器材の操作や自由に泳ぐことが可能になります。
もちろんダイビングライセンス取得コースで基本的なルールーや器材の取り扱い方などは徹底的にお勉強致します。
Cカードって??
先ほど『ダイビングライセンスを取得すると、Cカードというものを発行する事ができます。』
と書きました。
このCカードというものは何かというと『certification』と略です。
意味は『認定』という意味なります。
なので特別AやBがあるわけではなく、『certification』の頭文字をとってCカードと呼ばれております。
ダイビングを行うのに必要な国家資格というものではなく、民間指導団体が発行するものなので正確にはライセンスと呼ぶのも間違っております。。。
ただ認知のされ方が圧倒的に『ダイビングライセンス』というもの方が多いので殆どの方がダイビングライセンスと呼んでおります。
また、国家資格においては『潜水士』というものがありますがこちらは業務での潜水活動がメインの方向けで、一般の方々は取得されても殆ど効力はございません。
またCカードが無い状態で潜水士のみの取得の場合も体験ダイバーと同じカテゴリーに入ります。
Cカードの種類
ダイビングのCカードにはたくさんの種類があります。
その一つに指導団体の違いがございます。
一般的なのが
・PADI
・NAUI
・SSI
・BSAC
・SNSI
・CMAS
・DACS
・JUDF
などなど・・・
指導団体は沢山あります。
講習内容などは殆ど変わりませんが、団体によって使用する教材や講習料金や講習日数など違いはございます。
ちなみ当店はPADIのライセンスを発行しております。
PADI(Professional Association of Diving Instructors)の略でパディと読みます。
PADIの特徴としてはまずは、世界のダイバー人口の約6~7割程がPADIのダイバーと言われております。
世界中からの認知度も高く、まさにどこに行っても困らないCカードです。
他団体との違いですと、教育プログラムの充実というところが最大の利点です。
レクチャーやトレーニング内容などは世界中で統一されており、アメリカ教育審議会(ACE)によって大学単位と同等として推薦されています。
これは、ダイビング指導機関としては唯一PADIだけです。
また、中にはゴールドカード発行店などもあります。
ゴールドカードを取得した場合でも通常のCカードと効力は全く変化はございません。
Cカードのランクの違い
Cカードは指導団体でも違いがありますが、PADIでは知識やスキル、経験などにより下の図のようにランクによって分かれております。
OWDと書かれているのがダイバーの入り口通称オープンウォーターというランクになります。
同等以上の資格を持つダイバーと一緒に、18mまで潜ることが出来ます。
ダイビングの基本的なスキルを身に付けるだけでなく、潜水計画の立て方や、海況の判断、トラブル回避などダイビングを行う為に最低限のスキルを学ぶコースになっております。
また、その後のADV(アドベンチャーダイバーコース)・AOW(アドバンスドオープンウォーターコース)などランクアップすることも可能です。
ただランクアップは必ず下のランクを受講しないと受講資格を得ることができません。
なのでダイバーデビューは必ずOWD(オープンウォーターコース)からでないといけません。
その他のランクに関しては今回は割愛させて頂きます。
講習では一体どんな事をするの??
オープンウォーターコースでは主に3つのカリキュラムによって分ける事が可能です。
□学科講習
PADIオープン・ウォーター・ダイバー・マニュアル(教科書)やDVDを使った自主学習を行ってから、
ダイビングスクールでの学科講習に参加するのが一般的です。
セクションが1~5に分かれており、それぞれのセクションで知識を身に着けます。
そして学科講習の最後には確認のテストがあります。
全体の75%合格となっておりますが、落とすためのテストではないので、もしも不合格になって場合でも再チャレンジ可能です。
□限定水域講習
実際に器材を装着して海やダイビング専用プールでレッスンを行ってきます。
海の限定水域は浅く、波のない浅場で講習することが多いです。
自動車学校でいうところの校内演習みたいなものです。
ここでは実際にインストラクターと一緒に様々なスキルの練習を行ったり、
水中での呼吸の仕方や実際に器材を触って操作や取り扱い方を学びます。
□海洋講習
最後はいよいよ実際のダイビングポイントでダイビングを行ってきます。
限定水域で練習したスキルや学科講習で学んだ知識を活用しながらダイビングを楽しみながら講習を行います。
海洋講習が終了すればライセンスゲットです。
講習日程はどのくらい??
これはダイビングショップにより異なりますがPADIのお店では平均3日~4日が多いです。
連日で受講はしなくて大丈夫です。
ご自身の体力等を考慮したうえで、まずは気になっているダイビングショップに伺ってみるのが一番早いと思います。
意外と多い!?リゾート地でのCカード取得
僕もダイビングショップで働いてて意外と多いと感じたのが、海外や沖縄等のリゾート地でのダイビングライセンス取得。
海外旅行や沖縄等に旅行に行った際、体験ダイビングではなく、一気にライセンス講習まで終わらせるということです。
僕らのような伊豆など比較的近場でライセンスを取得するのとは何が違うのでしょうか??
海外等でライセンスを取得する際に気を付けなければいけないのが言語です。
教材やスタッフなど日本語がしっかり通じるか?これがとても大事になります。
ご自分が現地の言葉がペラペラだったら問題ありません。
PADIのように教育プログラムが同じなので講習内容に大きな変化はないと思います。
沖縄等のリゾート地の場合
海外のように言葉の壁にぶち当たるなんてこともありません。
(若干方言で意味の分からない事もありますが)
教育プログラムもPADIの場合同じなので内容も特に変わらないと思います。
という訳でリゾートへ旅行に行ってついでにライセンスもゲットなんて最高ですよね!
ですがこれには少し心配なことも・・・
まずは日程です。
旅行中にライセンスを取得するという事はむしろ、旅行期間内にすべての工程を修了して合格しなければなりません。
自分の体力や技術、そして天候等により講習が旅行内で終わらない場合があります。
僕も何名もそのような方を見てきました。
なので僕個人的には自分の通いやすいダイビングショップが一番だと思います。
もし、何かわからない事があってもすぐに聞く事や相談したいことができる。
ライセンス取得後もツアー等に参加する場合、やはり通いやすいというのはかなり大きいメリットだと思っております。
ぶっちゃけいつの時期がおすすめ??
冒頭にも書いたように気温が上がるとやはり、マリンスポーツを行う方々が増えます。
ただここは温暖で有名な静岡県。
冬でもサーフィン・サップ・ダイビングと皆さん1年中海を楽しんでいる方々ばかりです。
そして知ってもらいたいのが海の中にも四季があるという事。
この四季を把握してダイビングを始めるのがオススメです!
□春
僕は春先にダイビングライセンスを取得したのでまさにこのパターン。
ゴールデンウィークを除くと、ダイビング講習を受ける人は比較的少なめですから、
比較的ゆったりと受講することが出来ます。
海の中は生物たちが活発になり始めて、運が良ければ魚の求愛シーンなどが見られるかも。
普段は地味な魚も繁殖期にはオスがカラフルな婚姻色になって、メスにアピールをする姿が見ものです。
春の内にダイバーになって、夏は思い切り海を楽しむのがおすすめです。
□夏
ダイバーが一番多くなる時期です。
予約もとりにくくもしライセンス講習を考えている方がいましたら早めの方が良いと思います。
また水温も外気温が高いので気持ちいいくらいです。
ただ人の多さ故に海が濁ってしまうこともあり、近年ですと大雨などで土砂が入り込み、普段が綺麗な海も濁ってしまうことも多いです。
□秋
実は海中水温は陸上の2か月程度遅れてきます。
なので実質海が一番温かいとき!
そして南方系と呼ばれるカラフルなお魚がたくさん見る事ができます。
まさにダイビングスーパーベストシーズンです。
□冬
この時期は何と言っても透明度が最高です!
沖縄や海外に負けない透明度を誇ります。
水温も12月ですと20度程と意外と温かく、冬用のスーツで潜るので実は夏のダイビングよりも海中は快適です。
個人的にはこの時期にダイビングを始めるのが一番良いかと!
というようにいつ・どこで・どんなお店でライセンスを取得するかによってもかなり違いが出てきます。
講習料金やダイビングツアー料金の違い
今からダイビングを始めようとしている方はいろんなダイビングショップのHP等を見比べているかもしれません。
その中でどうしてこんなにも料金の違いがあるのか?
と感じた方も多いと思います。
通常ダイビングライセンス取得費用の内訳としては
・講習料金
・海洋実習費
・教材費
・Cカード申請料
・施設使用料
・器材レンタル費
・保険代
・交通費
・宿泊費
があります。
お住まいのエリアにもよりますが、平均すると70,000~90,000円が相場となっております。
ただ、まれにキャンペーンなどと謳い10,000円~などの広告も稀に見ます。
これはこの内訳がすべて入ってない状態や、器材購入が条件、会員制クラブ入会が条件だったりします。
単純にお店も儲からないことはしませんので、価格が安いという事はそれなりの理由があります。
ちなみに今はやりのチャットGPTでは「地域にもよりますが15万~30万が一般的」とお答えになってました。
言うまでもなくこれは高すぎです。笑
というように料金に関しては一概には言えませんが金額が明らかに安いところ等は、しっかり説明を聞くべきだと思います。
また、Cカード取得後も魅力的なダイビングライフを送ることができるのか?
安全にツアーに参加できるのか?
スタッフは信頼できそうか?
ライセンス取得はゴールでなく、スタートです。
これから長いダイビングライフを送る相棒探しみたいなものですから、じっくり考えてみてください!